ハーレム生まれのサックス奏者サニー・ロリンズが、ニューヨーク州ウッドストックの自宅で月曜に死去した。95歳。広報のTerri Hinteが公表を確認。死因は公表されていないが、近年は肺線維症などの健康問題に苦しんでいた。bebop時代の最後の生きた設計図のひとりとして、ジャズを超えて深い感情と技術の領域へと推し進めた。1930年9月7日、ハーレムのシュガー・ヒルで生まれ、Thelonious Monk と共演を始め、 Miles Davis、Charlie Parker、Max Roach らとセッションを重ねた。1956年の代表作『Saxophone Colossus』はジャズの王族の地位を確固たるものにし、同年には Tenor Madness で John Coltrane と対決。『St. Thomas』『Oleo』『Doxy』『Airegin』などの名曲を残し、ジャズ・カノンの必須品となる。1958年には『Freedom Suite』を発表し、公民権運動期の人種と黒人アイデンティティに直接向き合い、ジャズを抗議と反省の両方へと変えた。名声の頂点で彼は公の舞台から姿を消し、ニューヨークのWilliamsburg Bridge で一人練習して芸術的再創造を模索する伝説となった。復帰後は自由で大胆な音を取り戻し、80代までツアーを続けたほか、The Rolling Stones の『Waiting on a Friend』を通じてロックの聴衆にもその独特の音色を届けた。サニー・ロリンズほど自己へ挑戦し続けたミュージシャンは少なく、彼ほど音楽を根本から変えた人物も稀である。