Times Square周辺を歩けば2009年のアンセム“Empire State of Mind”が仮設スピーカーで鳴り響く光景をこれまで見てきた人も多いだろう。 Knicksのプレーオフ優勝でニューヨークは53年ぶりのNBAチャンピオンを迎え、街は人々が抱擁し、Jay‑ZとAlicia Keysのヒット曲を大声で歌う光景へと変わった。英国人プロデューサーのAl Shuxに曲を手掛けた経緯を聞いた。 Knicks の躍進を追っていたか? あまり熱心なファンではないが、追っている。サウンドが火付け役となった瞬間はあったか? 試合後に人々が街で歌っている動画を送られて遅れて気付いた。優勝後のストリートで皆が歌っているのを見て現実味がなかったほどだった。自分がこの曲を作った人のひとりであることを時々信じられない気持ちになる。 最初からこの曲に関わっていたのか? サンプル(Moment の“Love on a Two-Way Street”)があるため最初の制作陣は彼らで、デモのコーラスを書かせるところから始めた。部屋のセットアップで作った控えめな出発だった。 元々のコンセプトは? 深い意味や隠喩はなく、原始的なコーラスの核が核心だった。 デモは英国で作成されたのか? Londonで作成。コーラスを書いた娘たちはNew York出身。英国の男性がこの曲の一部になっているのは皮肉だ。 録音前にJayやAliciaと話したか? いいえ、事前の話はほとんどなく、録音の連絡が突然来てビデオを見て映画を観終えた直後だった。 stems を送るようにとの連絡が10本の着信と100件以上のショートメッセージで来ており、当初はもっと関われるかと思い緊張した。粗いサウンドにも関わらず彼らは満足していたようだが、それが“魔法”かもしれない。 lifelong NYer の間でのこの曲の評判には分かれがあるようだ。ここ数日、嫌いだった人さえも見知らぬ人へ歌って喜んでいる光景を見て驚いている。 万人受けする曲ではないが、別に聴かれたくない人には聴かれなくても良い。最終判断は自分にはない。 今も個人的なつながりを感じるか? まだつながりを感じる。巨大なグローバル・レコードとしての最初の衝撃が落ち着くまで時間がかかったが、人生とキャリアを動かすきっかけとなった作品で旅も可能になった。人々は一生をかけてこのようなレコードを待つ。 最後に一言? 感謝しかない。特に最初を知らなかった若い人たちがこの曲を愛してくれるのを見るのは“ fucking sick”だ。