コメディアンのデイヴ・シャペル(Dave Chappelle)が、共和党が自身のコメディを政治的な道具として利用したことへの怒りを公の場で語った。NPRのミシェル・マーティン(Michel Martin)とのインタビューに応じたシャペルは、GOP(共和党)がいかに自分のネタを選挙活動に流用し、本来意図していなかった形に変えてしまったかを説明した。 その怒りの中心にあるのは、連邦下院議員ローレン・ボーバート(Lauren Boebert)との具体的な出来事だ。シャペルは議会議事堂を訪れた際、様々な議員事務所のスタッフたちと次々に写真を撮っていたと語る。「その日だけで40枚は写真を撮っていた。そこにボーバートがやってきて、一緒に写真を撮ってほしいと言ってきた。みんなの前で断るのも嫌だったから、応じた」と彼は振り返った。乗り気ではなかったものの、その場の空気もあって撮影に応じたという。 問題はその後に起きた。ボーバートはその写真をSNSに投稿し、まるでシャペルと自分がジェンダー問題について同じ見解を持っているかのようなキャプションを添えた。本人の同意も確認もなく、シャペルの写真を自身の政治的主張のために利用したのだ。「彼女はすぐにそれを武器にした――いや、政治利用した。だから俺はその日の公演で彼女をボロカスに言ってやった。俺みたいな人間にそんなことをするべきじゃない。でもこれで彼女もわかっただろう」とシャペルは語った。 シャペルはNetflixのスペシャル『The Closer』および『The Dreamer』においてトランスジェンダーに関する内容を取り上げ、LGBTQの支持者たちやGLAADなどの団体から強い反発を受けた。この論争はNetflix社員によるウォークアウト(職場離脱抗議)や、同社のハリウッドオフィス前でのデモにまで発展した。それでもシャペルは、自分のコメディの意図は政治家たちが同様の話題を利用する目的とは根本的に異なると主張している。NPRへの出演でも彼はその違いを強調し、コメディと政治的搾取はまったく別物だと明言した。